人材養成の目的、3つのポリシー

大学院人材の養成に関する目的

大学院音楽研究科修士課程

大学院音楽研究科修士課程は、広い視野に立って専攻分野における専門的な知識・技能を高めるとともに、高度の専門性を要する職業等に必要な優れた能力を備えた国際性豊かな人材の養成を目的とする。

  1. 音楽学専攻

    音楽学専攻は、音楽に関する幅広い知識と技能をとおして、広く社会や人々に貢献する優れた人材を養成し、音楽とその関連分野における高度な専門研究を行う。国際的な活動も視野に入れながら、音楽創作・音楽学・音楽教育学の理論的・実践的研究を通じ、創作・編曲に関わる作曲家、芸術文化や音楽教育の分野に関わる研究者、教育者を育てることを目的とする。

  2. 宗教音楽学専攻

    宗教音楽学専攻は、宗教音楽に関する幅広い知識と技能をとおして、広く社会や人々に貢献する優れた人材を養成し、宗教音楽とその関連分野における高度な専門教育を行う。国際的な活動も視野に入れながら、宗教音楽学・宗教声楽・パイプオルガンの理論的・実践的な研究を通じ、グレゴリオ聖歌の研究者、教会の典礼に奉仕する能力を備えた声楽家、オルガニストを育てることを目的とする。

  3. 声楽専攻

    声楽専攻は、音楽をとおして自己を表現する優れた人材を養成し、演奏及び関連分野における高度な専門教育を行う。実践的な研究を通じて、国際的な活動も視野に入れた声楽家、オペラ歌手を育てることを目的とする。

  4. 器楽専攻

    器楽専攻は、音楽をとおして自己を表現する優れた人材を養成し、演奏及び関連分野における高度な専門教育を行う。実践的な研究を通じて、国際的な活動も視野に入れたピアノや管弦打楽器のソロ演奏家、室内楽や伴奏等の演奏家を育てることを目的とする。

大学院音楽研究科博士後期課程

大学院音楽研究科博士後期課程は、音楽の専攻分野について研究者として自立して創作、表現、研究活動を行い、又はその他の高度な専門的業務に従事するのに必要な高度の研究能力とその基礎となる豊かな学識を備えた学際的な人材の養成を目的とする。

  1. 音楽学研究領域

    音楽学研究領域は、音楽の理論的な面に関わる研究領域において、きわめて高度な知識と教養を備え、作曲・音楽学・宗教音楽学・音楽教育学などの学術的研究を自立して行うことができ、将来高等教育機関や研究機関において教育研究を行うことができる人材を養成する。また、学際的な幅広い視野をもって、音楽文化の進展を担うことができる人材を養成することを目的とする。

  2. 声楽研究領域

    声楽研究領域は、声楽曲の実践的な面に関わる研究領域において、きわめて高度な知識と教養を備え、声楽・宗教声楽などの学術的研究を自立して行うことができ、将来高等教育機関や研究機関において教育研究を行うことができる人材を養成する。また、学術研究に裏打ちされた深い洞察力、文化や社会に対する学際的な幅広い視野をもって、音楽文化の進展を担うことができる人材を養成することを目的とする。

  3. 器楽研究領域

    器楽研究領域は、器楽曲の実践的な面に関わる研究領域において、きわめて高度な知識と教養を備え、鍵盤楽器(チェンバロ・パイプオルガンを含む)・弦楽器・管打楽器などの学術的研究を自立して行うことができ、将来高等教育機関や研究機関において教育研究を行うことができる人材を養成する。また、学術研究に裏打ちされた深い洞察力、文化や社会に対する学際的な幅広い視野をもって、音楽文化の進展を担うことができる人材を養成することを目的とする。

大学院の3つの方針

《ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)》
大学院音楽研究科修士課程

エリザベト音楽大学大学院は、単なる専門知識と技術の教授のみでなく広く豊かな一般の教養を養い、深遠なる音楽性の育成を目指したカリキュラムを編成し、文化の進展に寄与する。
大学院に2年(優れた研究業績を上げた学生は1年)以上在学し、所定の単位修得後、修士論文(又は、これにかわるもの)の審査に合格した学生には、修士(音楽)の学位を授与する。

  1. 音楽学専攻

    修士課程に所定の期間在学した者が、毎週音楽創作・指揮・音楽学・音楽教育学の各個人指導を受けた上で、特殊研究及び関連学科目の必要単位を履修し、最後に実施される修了作品演奏会又は修了リサイタル又は修士論文発表会において、各専門分野の高度で深遠な学識や技術を習得し、自立した優秀な作曲家・演奏家・指揮者・研究者・教育者として活動をしていくことが可能だと判断される時に、修士の学位を授与する。

  2. 宗教音楽学専攻

    修士課程に所定の期間在学した者が、毎週宗教音楽学・宗教声楽・オルガンの各個人指導を受けた上で、特殊研究及び関連学科目の必要単位を履修し、最後に実施される修士論文発表会又は修了リサイタルにおいて、各専門分野の高度で深遠な学識や技術を習得し、自立した優秀な研究者・演奏家・指導者として活動をしていくことが可能だと判断される時に、修士の学位を授与する。

  3. 声楽専攻

    修士課程に所定の期間在学した者が、毎週声楽の個人指導を受けた上で、特殊研究及び関連学科目の必要単位を履修し、最後に実施される1時間の修了リサイタルにおいて、声楽演奏に関わる高度で深遠な学識や技術を習得し、自立した優秀な演奏家・指導者として活動をしていくことが可能だと判断される時に、修士の学位を授与する。

  4. 器楽専攻

    修士課程に所定の期間在学した者が、毎週鍵盤楽器・弦楽器・管打楽器の各個人指導を受けた上で、特殊研究及び関連学科目の必要単位を履修し、最後に実施される1時間の修了リサイタルにおいて、器楽演奏に関わる高度で深遠な学識や技術を習得し、自立した優秀な演奏家・指導者として活動をしていくことが可能だと判断される時に、修士の学位を授与する。

大学院音楽研究科博士後期課程

エリザベト音楽大学大学院は、単なる専門知識と技術の教授のみでなく広く豊かな一般の教養を養い、深遠なる音楽性の育成を目指したカリキュラムを編成し、文化の進展に寄与する。
大学院に5年(修士課程修了者は2年の在学期間を含み、優れた研究業績を上げた学生はこれを短縮することができる)以上在学し、所定の単位を取得後、博士論文(又は、修了リサイタルと博士論文、修了作品演奏会と博士論文)の審査に合格した学生には、博士(音楽、又は音楽学)の学位を授与する。

  1. 音楽学研究領域

    博士後期課程に所定の期間在学した者が、毎週博士論文指導を受けた上で、特殊研究として作曲・指揮・音楽学・宗教音楽学・音楽教育学の各専門研究と関連研究の必要単位を履修し、最後に実施される博士論文(又は、修了作品演奏会と博士論文、修了リサイタルと博士論文)の審査において、各専門分野のきわめて高度で学際的な知識や技術を習得した音楽家であり、また社会において指導的立場に立って自立した教育研究活動をしていくことが可能であると判断される時に、博士の学位を授与する。

  2. 声楽研究領域

    博士後期課程に所定の期間在学した者が、毎週博士論文指導を受けた上で、特殊研究として声楽研究と関連研究の必要単位を履修し、最後に実施される博士論文審査及び1時間半程度の修了リサイタルにおいて、声楽演奏に関わるきわめて高度で学際的な知識や技術を習得した優秀な演奏家であり、また社会において指導的立場に立って自立した教育研究活動をしていくことが可能であると判断される時に、博士の学位を授与する。

  3. 器楽研究領域

    博士後期課程に所定の期間在学した者が、毎週博士論文指導を受けた上で、特殊研究として器楽研究と関連研究の必要単位を履修し、最後に実施される博士論文審査及び1時間半程度の修了リサイタルにおいて、器楽演奏に関わるきわめて高度で学際的な知識や技術を習得した優秀な演奏家であり、また社会において指導的立場に立って自立した教育研究活動をしていくことが可能であると判断される時に、博士の学位を授与する。


《カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)》
大学院音楽研究科修士課程

エリザベト音楽大学大学院は、単なる専門知識と技術の教授のみでなく広く豊かな一般の教養を養い、深遠なる音楽性の育成を目指す。修士課程では4専攻(音楽学、宗教音楽学、声楽、器楽)を置き、毎週専門に関わる研究指導を行う。それとともに様々な角度から専門性を深めるための特殊研究を数多く設けていく。さらに専攻に関わらず履修することができ、自由で学際的な関連学科目も多数開講する。

  1. 音楽学専攻
    専門研究

    音楽創作・指揮・音楽学・音楽教育学の各専門担当教員による毎週1時間の個人指導科目で、作曲法、指揮法、学術論文執筆法について研究する。

    特殊研究

    専門性を深めるために、研究の基盤となる作曲理論、現代音楽研究、曲種研究、音楽メディア研究、合奏・合唱・吹奏楽の分野別指揮法、楽曲研究、音楽美学研究、音楽史学研究、民族音楽学研究、音楽学原典研究、音楽教育学原論、音楽教育内容論、音楽教育文献研究や、応用的研究として応用音楽学研究、応用音楽教育研究、音楽療法研究を配する。

  2. 宗教音楽学専攻
    専門研究

    宗教音楽学・宗教声楽・パイプオルガンの各専門担当教員による毎週1時間の個人指導科目で、宗教音楽に関する学術論文の執筆、宗教声楽の発声法と演奏解釈、パイプオルガンの奏法と演奏解釈について研究する。

    特殊研究

    専門性を深めるために、研究の基盤となる宗教音楽古文書学、宗教音楽史、典礼音楽研究、典礼声楽研究、朗唱法研究、オルガン楽曲研究、典礼オルガン研究、オルガン構造学や、ジャンル別の研究として宗教音楽創作研究、宗教音楽指揮法、オラトリオ・カンタータ研究、オルガン即興演奏、通奏低音を配する。

  3. 声楽専攻
    専門研究

    声楽実技担当教員による毎週1時間の個人指導科目で、発声練習及び演奏解釈について研究する。

    特殊研究

    専門性を深めるために、声楽の基盤となる演奏理論、楽曲研究、演奏解釈研究や、ジャンル別の研究として歌曲研究、オペラ研究、アンサンブル研究を配するほか、将来指導者の立場に立つことを想定して指導法研究を設ける。

  4. 器楽専攻
    専門研究

    鍵盤楽器・弦楽器・管打楽器の各実技担当教員による毎週1時間の個人指導科目で、各楽器の奏法と演奏解釈について研究する。

    特殊研究

    専門性を深めるために、器楽の基盤となる演奏理論、楽曲研究、演奏解釈研究や、ジャンル別の研究として伴奏法、重奏研究、室内楽、合奏を配するほか、将来指導者の立場に立つことを想定して指導法研究を設ける。

  5. 全専攻関連学科目

    各専攻が共通して学べるものとして、英語・ドイツ語・フランス語・イタリア語・ラテン語等の外国語研究や楽書講読、文献探索や文章術を学ぶ音楽執筆法研究、音楽の歴史や理論を学ぶ音楽芸術思想・西洋音楽史特講・東洋音楽史特講・楽曲分析のほか、現代音楽に実践的に挑戦するソニックラボラトリーといった科目を配する。

大学院音楽研究科博士後期課程

エリザベト音楽大学大学院は、単なる専門知識と技術の教授のみでなく広く豊かな一般の教養を養い、深遠なる音楽性の育成を目指す。博士後期課程では修士課程における4専攻を統合し、音楽専攻の1専攻(音楽学、声楽、器楽の3研究領域を含む)を置き、博士論文執筆を指導する研究領域特別研究指導を行う。それとともに修士課程で培われた基盤の上に、更なる高度な専門研究能力及び創造能力を育成するために、特殊研究として各専門研究と、学際的・統合的視野から幅広く学べる関連研究を開講する。

  1. 音楽専攻(音楽学研究領域、声楽研究領域、器楽研究領域)
    研究領域特別研究指導

    博士論文作成のための毎週1時間の個人指導と年2回実施される総合ゼミで複数教員から指導を受ける。

    特殊研究

    専門性を一段と深める作曲研究・音楽学研究・宗教音楽学研究・音楽教育学研究・声楽研究・器楽研究の各専門研究を配するほか、関連研究として音楽史研究・楽曲分析研究・原典研究・音楽文献研究を設ける。

《アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)》
大学院音楽研究科修士課程

「教養・実力・慈愛のある音楽家の育成」という本学の教育理念を理解し、各専攻分野の研究に必要な資質を備え、当該研究を遂行する強い意欲をもち、地域社会、日本および世界の文化の進展に貢献する意志のある人。

  1. 音楽学専攻

    音楽創作・指揮・音楽学・音楽教育学の各専門分野についての豊かな知識と技能を修得しており、将来作曲家、演奏家、研究者、教育者として活躍する資質と意欲のある人。

  2. 宗教音楽学専攻

    宗教音楽学・宗教声楽・パイプオルガンの各専門分野についての豊かな知識と技能を修得しており、将来研究者、演奏家、指導者として活躍する資質と意欲のある人。

  3. 声楽専攻

    リートやオペラについて豊かな知識と確かな演奏技術を修得しており、将来演奏家、指導者として活躍する資質と意欲のある人。

  4. 器楽専攻

    鍵盤楽器・弦楽器・管打楽器とその音楽についての豊かな知識と確かな演奏技術を修得しており、将来演奏家、指導者として活躍する資質と意欲のある人。

大学院音楽研究科博士後期課程

「教養・実力・慈愛のある音楽家の育成」という本学の教育理念を理解し、各研究領域に関する専門的な知識や技能を習得しており、さらに高度な研究を自立して行うための資質を備え、地域社会、日本および世界の文化の進展に貢献する意志のある人。

  1. 音楽学研究領域

    作曲・指揮・音楽学・宗教音楽学・音楽教育学の各領域に関する該博的な専門知識と技能を修得しており、学際性を備えたさらに高度な研究を自立して行う資質と意欲のある人。

  2. 声楽研究領域

    声楽・宗教声楽の各領域に関する該博的な専門知識と技能を修得しており、さらに高度な研究・演奏実践を自立して行う資質と意欲のある人。

  3. 器楽研究領域

    鍵盤楽器(チェンバロ・パイプオルガンを含む)・弦楽器・管打楽器の各領域に関する該博的な専門知識と技能を修得しており、さらに高度な研究・演奏実践を自立して行う資質と意欲のある人。