大学の究極目的は、人間社会全体の形成であり、従って、個人の完成である。芸術は、人格の開発と表現のためにも、神との一致の道を切り開く人間相互の一致のための手段としても重要であることから、本大学は、人格完成を芸術、特に音楽の観点から強調するのである。
それゆえ、深く音楽芸術に関する理論及び技能を教授研究するとともに、広く知識を授け、良識ある音楽家を育成することを旨とする。
カトリシズム(普遍性)の精神に基づき、
幅広い教養・専門教育をとおして、
自分を高め、「他者のために生きる」人材を養成する。
音楽芸術および音楽教育に関する
理論、技能および実践の教授研究により、
真に芸術を愛し「美」の追求に真摯な人材を養成する。
平和を愛し、
地域社会および国際社会、とりわけアジア地域に
貢献する人材を養成する。
音楽をとおして 私が変わり 世界を良くする人になる
エリザベト音楽大学(音楽学部:音楽文化学科・演奏学科)は、建学の精神及び教育理念に基づく学位プログラムを構築し、学則第1条に定める「カトリシズムの精神に基づいて教育を施し、広く知識を授けるとともに、深く音楽芸術に関する理論及び技能を教授研究し、良識ある音楽家を育成すること」を教育目的としています。さらに「音楽をとおして 私が変わり 世界を良くする人になる」という行動標語を策定しました。
エリザベト音楽大学は、次に掲げる資質・能力(学修目標)を修得し、卒業要件を満たした者に学位「学士(音楽)」を授与します。
A 幅広い教養
B 音楽(教育)の専門性
C 協働による社会貢献
エリザベト音楽大学では、ディプロマ・ポリシーに掲げる知識・技能などを修得するために、下記の方針でカリキュラムを編成しています。
[音楽学部]
教養科目
・少人数による演習科目あるいはマンツーマンの実技指導をとおして、イエズス会教育の特長である「一人ひとりに大切にする教育(cura personalis)」を実践します。
・イエズス会教育理念及び建学の精神にしたがい、キリスト教及び哲学など、音楽(教育)の関連諸科学について幅広く学修可能な科目を設置します。
・大学における学びの基礎として、複合的内容による初年次演習を必修とし、主体的かつ対話的な学修方法を提供します。
・国際的に活躍可能な人材育成を行うために、英語を必修にするとともに、その他の外国語についても1年次より履修が可能です。
・キャリア教育に関する科目(必修含む)を複数設置し、卒業後の進路について積極的に思考する環境を整えています。
専門科目
・建学の精神に基づき、宗教音楽を基盤とする学修を実践するために、「宗教音楽」(グレゴリオ聖歌研究)を必修とし、西洋音楽の源泉を体得する機会を提供します。
・専門教育の基礎科目として、「音楽史」「音楽理論」「ソルフェージュ」「音楽家の耳トレーニング」「和声学」「対位法」「楽曲分析」「合唱指揮法」「吹奏楽指揮法」他を設置します。
・研究内容及び進路を見据えた履修プログラムによる履修を可能にするために、両学科の専修・専攻毎に、専門科目群を体系的に位置付けています。
エリザベト音楽大学は、ディプロマ・ポリシーに掲げる資質・能力を備えた人材の育成を行うために、建学の精神及び教育理念の理解に加え、学修に必要な次の資質・能力を身につけている人を受け入れます。
[音楽学部]
・高等学校までの教育課程を幅広く修得している。
・実用英語技能検定準2級程度(同等の他のテストの成績を含む)の英語能力がある。
・音楽(教育)に関する経験、興味及び強い関心をもち、入学後も主体的に他者と連携して音楽(教育)活動に取り組むことができる。
・音楽(教育)に必要な情報機器を利活用する基礎能力がある。
・専修・専攻が求める音楽(教育)の基礎知識及び能力を身につけている。
音楽学部音楽文化学科は、広く音楽文化、音楽芸術、音楽教育に関わる専門領域について、カトリシズム(普遍性)の精神と幅広い視野の下に理論と実践の両面から学ぶことで、音楽・芸術を愛し、地域社会や国際社会の音楽的発展に貢献できる人材を育成することを目的とする。
音楽文化専修は、音楽に対する愛と探求心を持ち、特に、音楽創作、音楽研究、音楽教育の領域における幅広い専門知識と豊かな思考力、実践力によって、地域社会及び国際社会の発展に貢献できる人材を養成することを目的とする。
幼児音楽教育専修は、幼稚園教諭免許課程の学修をするとともに、自らの音楽技術と豊かな感性を磨き、さらに幼児の音楽教育の指導について専門的な知識と指導力を習得することにより、音楽をベースとしながら幼児の人格形成の基礎を培う保育者となる人材を養成することを目的とする。
音楽学部演奏学科は、日々の研鑽と美の追求によって、優れた演奏能力と人生を豊かに歩むための哲学や教養を身につけること、また、アンサンブルをとおして「他者のために生きる」意味を学ぶことで、人々の心に潤いを与え、地域社会や国際社会に貢献できる音楽家、指導者となる人材を養成することを目的とする。
声楽専攻は、「声」という自らを楽器とする特性を生かせるよう、筋肉の鍛錬、呼吸法、歌唱法を研究、実践し、「ことば」と「おと」の融合芸術を身体を通して表現する技術を学び、演奏、指導によって社会のあらゆる場面で貢献できる人材を養成することを目的とする。
鍵盤楽器専攻は、バロックから現代に至るまで幅広い時代の鍵盤楽器楽曲を、奏法、曲の成り立ち、社会的背景などの観点から多角的に研究し、幅広い視野を持ち、自らの探究心を高めることで、演奏家、指導者として社会に貢献できる人材、そして豊かな教養ある人材を養成することを目的とする。
管弦打楽器専攻は、音楽を愛するものとして、個々の演奏技術を高め、多様なアンサンブルを通して社会性を養い、使命感・誇り・探究心を持って、社会に貢献できる人材を養成することを目的とする。